親が高齢になって、できないことが増えてきた。
それ以外にも、過去の家族のトラブルまで、静かにのしかかってくる。
45歳の今、私は何を思い、どう向き合っているのか――
45歳になり、親もすっかり高齢になった。
目が悪くなり、足も悪くなった。
昔のようにどこかへ一緒に出かけることも難しい。
近くのスーパーへ連れていくだけで一苦労だ。
昔は、買い物くらい一人で行けたのに。
少しずつ、少しずつ、できることが減っていくのを感じる。
親が年老いていくのを見るのは、正直つらい。
何も言わず我慢していたり、手を借りるのを遠慮していたり。
「大丈夫」と言いながら、明らかに大丈夫じゃないこともある。
自分も45歳。心も身体も余裕があるわけじゃない。
でも、なんとなく「自分が支えるしかない」と思ってしまう。
親は昔、親戚とのトラブルのせいで体調を崩したことがある。
精神的にもかなりきつかったはずだ。
それでも、何もなかったかのように、周囲は知らん顔をしていった。
「自分たちは悪くない」と、そういう空気を残して。
結局、その負担はすべて親に残り、そして今は私の肩にも降りかかっている。
他人から見れば小さなことかもしれない。
でも、日々の中で積み重なると、確実に心と体をすり減らしていく。
「なぜ自分だけが」と思う瞬間も、正直ある。
昔は、もっと自由に動けた。
親も、私も、今よりずっと元気だった。
今は…
遠くに出かけることもできない。
将来の話をするのも、どこか怖い。
でも、逃げられない現実だ。
時々思う。
親が元気なうちに、もっと話しておけばよかった。
もっと一緒に思い出を作っておけばよかった。
だけど、それを悔やんでも仕方がない。
今できることを、今やるしかない。
一緒に笑える日が、少しでも多くあるように。
日々は大変だし、余裕はない。
でも、こうやって感じたことを言葉にしていくことで、
少しだけ心が整理されていく。
親の老いと向き合うことは、自分のこれからとも向き合うこと。
そんな気がしている。